ミウラ折りとは

 

ミウラ折りとは、宇宙構造物研究の第一人者、三浦公亮博士 (Dr.Koryo Miura  東京大学誉教授、JAXA名誉教授) が、NASAの研究員であった1970年ごろ、墜落してクラッシュしたロケットの胴体に生じた皺にインスパイアを受け、円筒に丸めた紙を縦に潰したときに現れる皺や造山運動によって生まれた地形など、あらゆる皺に見られるパターンを徹底的に分析した結果、それらに共通して見られる特徴を整理し、数理的に定義づけた「折りの法則」で、最大の特徴は、折り畳まれた状態から最小のエネルギーで展開状態に変化できるという点にあります。

その特徴を生かし、人工衛星の太陽電池パネルの展開構造や携帯地図の折り畳み方として実用化されており、今後も建築構造物などへの応用が期待されています。

 

また"miura-ori"は、海外のORIGAMI愛好家から、日本の伝統文化である折り紙と、同じ日本が誇る先端科学との融合によって生まれたCoolなメソッドであるとしてリスペクトを集める一方で、生物学の世界では、芽吹いたばかりの植物の若葉や、蛹から羽化する際の昆虫の羽にもミウラ折りと同じ展開構造が見られることが、近年の研究により明らかになるなど、学際的な注目を集めています。

 

アーティスト びわゆみこは、ミウラ折りの「立体を保持する構造」と、自然現象由来ならではの、人為を超えた「パターンの美しさ」に惹かれ、数々のアート作品を制作・発表すると共に、プロダクトデザイナー 村上哲夫の協力を得て、多くのミウラ折り応用プロダクトを生み出しています。

 

※「ミウラ折り」および「miura-ori」は、株式会社 井上総合印刷 の保有する登録商標です。